2007年2月28日水曜日

批判される構造改革

現在さまざまな形で批判が起こっていて、それが結構ベストセラーになっている。
『格差社会何が問題なのか』は現状、格差が固定化しはじめている事実が論じられている。地域格差が激しくなり、個人の格差も大きくなっている。小泉構造改革での成果は銀行の不良債権処理くらいで国家赤字も全然とまらない。これだけ事実を示されると今後の日本が不安になってくる。
そういった問題の中でも若者問題にターゲットを当てたのが『若者はなぜ3年で辞めるのか?』である。もともとの年功序列社会と構造改革の板ばさみの中でとても大きく若者が割をくっている事実を説明している。ニートとか言われてるけど実態はそうじゃなくて、派遣社員やパートを使って人件費を下げまくるのが合理的みたいな経営や、年功序列という構造そのものが今の若者にとって明らかに損なものであることを示している。
さてその格差社会の中で止めを刺しにやってくるのが『下流喰い』で扱われたいまやメガバンクまでもが手を出している消費者金融である。「グレーゾーン金利で過剰融資」そんなことすりゃそりゃ儲かりますがな。あれだけ宣伝を出せば、マスコミは黙り込むし、テレビなんか全然批判できない。言論なんか楽勝で封鎖です。市場原理にゆだねて自由闊達に金儲けだけを推奨すれば、そりゃ一番悪質なサラ金が一人勝ちに成りますよ。もしかして銀行の不良債権処理って消費者金融がやってのけたのかも。あーあー明らかに急増した自殺者たち・・・・不良債権処理にだいぶ貢献したんだろうな。私の知り合いではサラ金と闇金に追い込まれて3人ほど死にましたけどね。

以上3冊を読んでもらえればものすごくディープな気分に成れるでしょう。
僕たちはどうするべきなのか・・・・分からない。
もうちょっと色んな本を読んでみようっと。

2007年2月20日火曜日

右翼と左翼

『右翼と左翼 (新書)』 というそのまま、ずばりの本がこれです。まあ、なんていうか読みやすいし、右翼左翼が相対的なものに過ぎないという事実をはっきり理解させてくれる本だと思います。私はパーなので左翼より後に右翼が出来たのを知りませんでした。勉強になりました。
思想の解説に関しては、やっぱり物足りないな。と、いうより、マルクス主義の呪縛からこの浅羽氏もまだ逃れきれておらず、現実から離れうる「理念」こそが思想だと考えてしまっています。たぶん思想はそういったものではなく、現実に向き合いながら必要として紡ぎだされていくもの何じゃないかなと私は思います。彼が理念が無いと批判する多くの現在の思考の中にもそれは存在していると思います。ただそれをうまく纏め上げる集合的に捉える視点が存在しなくなった、または分かりにくくなっただけだと思います。前回紹介した『金より大事なものがある―金融モラル崩壊 (新書) 』 にしてもその中にあるある種の強いいらだちは決して軽視することが出来ないものであるし、泥臭くても戦おうとする意思はやはり思想といって良いのでは無いかと思います。たぶん浅羽氏はその泥臭くても戦おうとする意思を失ってしまっているように見えます。
勉強にはなったけど面白くなかったというのがこの本に対する感想ですね。
しかし、ポストモダンはもう本当に駄目に成っちゃったのかもしれないなー。

2007年2月19日月曜日

村上世彰さんお金儲け、悪いことですよ

上のような煽りが帯に踊る本が『金より大事なものがある―金融モラル崩壊 (新書) 』 である。痛快なまでにホリエモンや村上ファンド、オリックス宮内氏を叩きまくっている。正直、最近の金融のばかっぷりにいら立っていた自分には、結構、痛快に読めた。米国右派の力が少し日本には大きく育ちすぎてしまっているから、少し止めないと、という危機感が僕にもある。でもなんというかこの本は批判は出来ているんだけど、対案が無い。『国家の品格 (新書)』の方がまさに品格があります。こっちの方がバカ売れする訳です。でも、『国家の品格』で論争を戦えるかというと無理で、どちらかというと「いきざま」を示してくれています。いわば、泥臭く論争を戦えるツールとしては東谷氏に軍配が上がりますね。でもあくまで批判に止まっていて先を作ってくれていない。
しかし、「三角合併」の時代には企業は消耗戦を強いられ、手数料で儲ける金融や一部の経済評論家様だけが安泰という説は当たってると思う。

2007年2月18日日曜日

始まり

えーっと、ホームページは何個か作ったんだけど、ブログは始めてです。
やっていくうちに慣れるとは思うんだけど・・・・
おそらく内容は自分が読んだ本の紹介とか、デジタル機器の話が中心になると思う。

最近読んだ本で面白かったのは、『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』梅田望夫 (著)
ベタ過ぎるし、ちと古いな(笑)
でも、この本を中心にいろんな場所で反論や賞賛が起こっていて、今は外せない本に成ってしまっているのも事実でしょ。
グーグル褒め過ぎという感じはするけど・・・・・
でも僕もリナックスコミニティって好きだし、WEBはリナックスコミニティの力が核になって動いていくんじゃないかと思う。
まあ、最初はこういうベタな話で始めました。